お客様 「『渡辺』です。『辺』は旧字です。」
販売員 「承知いたしました。どの『辺』に致しましょう?」
お客様 「!!!!!!!!!!!」
例えば、渡辺様からシャチハタネーム印のご注文を頂いた場合、「辺」という文字については、少なくとも以下の文字の準備があります。それ以外の文字の場合には、その都度文字を画像編集ソフトで作って対応しています。
なぜこんなにたくさんのバリエーションがあるの?
戸籍ができた当初、手書きの書類で手続きが行われていたのですが、俗字や誤字で申請をした場合、その文字がその人の名前の文字として記録されたのだそうです。
そういうわけですから、当用漢字や人名漢字にない文字も、その人の名前として戸籍に記録されているのだそうです。
しかしながら、文字というものは、他人と共有してこそ便利に使えるものですから、この状態が今後も続くといろいろな不便が発生してしまいます。というか、すでに発生しています。
現在、戸籍の名前の文字については、以下のように運用されているそうです。
正字…常用漢字表などに掲載されている社会一般において正しいとされる文字。
俗字…習慣によって用いられている文字であり、漢和辞典などで俗字として掲載されている物。当人からの申請があれば正字に置き換えることが出来る。
誤字…正字と俗字のどちらにも属さない文字。当人の申請が無くとも役所の職権において正字に置き換えることが出来る。変更した場合は当人に通知することになっている。
誤字については、思いのほか力ずくのルールで運用されているのですね。知りませんでした。
尚、結婚などによって新しい戸籍を作る場合は、誤字は正字に改めて記録され、一定の範囲の俗字は引き続き使用可能ということです。
あと100年もしたら、シャチハタフォントから上記のバリーエ―ションの文字は省かれているのでしょうか?